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11.182022
「作動距離」について
いつもお世話になっております。照明拡大鏡のオーツカ光学の浅見です。
今月も、照明拡大鏡に関するアレコレについてお話をしていきたいと思います。
是非、ご一読下さい。
今回は「作動距離」についてです。
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照明拡大鏡を使う際、レンズの下側にワークを持って行って使用しますが、一体どの位の位置に置くのが正しいのか?
について誤解されている方が少なく無い様です。
正しいと書きましたが、人間の目で見る拡大鏡では最適な距離と言い直した方がより正しいのかもしれません。
この作動距離とは、焦点があった状態でのレンズ対物面からワーク表面までの距離を言います。
良く焦点距離と言う言葉も使いますが、これはレンズに平行に入った光と屈折した光の集まる点を言い、
照明拡大鏡ではこれは使わずに明視距離(像がぼやけないで見える最小の距離の事で正常な眼で約250mm位)を使います。
この辺りの説明は、また別の機会にしたいと思います。
弊社でお受けするお問い合わせの中に「倍率は10倍位で作動距離が150mm」とか
「倍率は4倍で良いから500mmの作動距離の有るレンズが欲しい」等のご要望が結構ありますが、
低倍率のレンズは作動距離が長く、高倍率の物は短くなりますので、一般的なレンズではこの長さをアットランダムに選択できないので、
上記の様なご要望にお応えする事は難しいのです。
また、実際に照明拡大鏡をお使いの現場でも、この作動距離の設定に誤解が有る様です。
例えば、レンズからワークを離して拡大鏡を使っているケース。
この場合、逆にレンズと目の間の距離は近くならざるを得ないので、レンズの外周部分で歪みが大きくなってしまい使いづらい筈なのですが、
結構な数のお客様がこの様にしてお使いになっているのを製品デモで見掛けます。
それよりも多いのが、目はレンズに近く、更にワークもレンズ対物側の近くにした状態で照明拡大鏡をお使いになっているケース。
適正な作動距離で無いと倍率も十分に上がりません((ワークが大きく見えません)し、
照明にワークが近すぎると微細なキズや打痕が見えなくなってしまう筈です。
この状態で「もっと良く見なければ!」と、目を凝らして使用を続ければ、眼精疲労やドライアイによる疲労の原因になり、
結果として検査工程などでは不良の見逃し発生要因になる可能性もあると思っています。
これらは、お客様が間違った使い方をしていると言うのでは無く、そもそもは弊社の説明不足が原因に有ると思います。
照明拡大鏡は、購入して到着した製品を箱から出して作業台に設置したら使い始められる簡単さが売りなのですが、
余りに簡単なのでどういう風に使っても同じとお考えの方が多いと思います。
作動距離や製品の組み立て方、使い方、お手入れの仕方などは製品に添付した取扱説明書に記載はされているのですが、
何しろ取扱いが簡単ですぐに設置できるので、余りお読み頂いて無いのでしょう・・・。
営業部でメルマガをお送りするのも、この様な説明不足な点を少しでも解消していけたらと思い、始めた次第なのです。
弊社では販売している拡大鏡の各レンズに作動距離を設定していて、HP内の各製品ページ毎に有る製品仕様の欄に、
「作動距離/目とレンズの間隔(mm)」と表記をしています。
照明拡大鏡を使って検査や作業をされている皆さまに、一度弊社のHPか保管されていれば取扱説明書をお読み頂き、
ご使用中のレンズの作動距離をご確認く事で、より快適に拡大鏡をお使いいただければ幸いです。
これからも、皆様の目視検査のお役に立てる製品づくりを目指してまいりますので、ご期待下さい!
最後までお目通し頂き有り難う御座いました。
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